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「美少女戦士セーラームーン 25th Anniversary Classic Concert ALBUM 2017」全曲レビュー公開!

UPDATE2017.12.26 NEWS EVENT

「美少女戦士セーラームーン 25th Anniversary Classic Concert ALBUM 2017」発売記念

初公開コンサート映像上映会&ミニコンサートイベント@ニコニコ本社開催記念!全曲レビュー公開!


イベントは本日19時からです!

当日の参加も可能ですので、東京・池袋ニコニコ本社へお集まりください♪

イベントの詳細はこちら

※整理券の配布は数に限りがございますが、配布終了次第Twitterでもお知らせいたします!

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25周年を迎えた「美少女戦士セーラームーン」は、それまでになかった“戦う女の子たち”を描いた物語やキャラクターたちの個性によって多くの人々に愛されましたが、これには音楽の果たした役割も非常に大きかったといえるでしょう。セーラームーンをはじめとした戦士たちの個性や日常、戦いをかわいらしく、時にドラマティックに盛り上げていったBGM、そしてセーラームーンの物語全体を象徴するテーマソングの数々は当時のファンには懐かしさや喜びをもたらし、新しいファンにとっては新鮮な感動を与えてくれるものです。この何度聞いても飽きない音楽はクラシックをベースに様々なジャンルの音楽が巧みに溶け込んだことで生まれました。今回はそれらの楽曲をクラシックの音楽として新たに生まれ変わらせた21曲が収められています。「セーラームーン」の物語を心から愛するあなたも、これから楽しむあなたも、ぜひ一曲ずつが小さな“物語”を形成する楽曲を聴きながら、セーラームーンの世界に浸ってみてください。

Text by:長井進之介(ピアニスト/音楽ライター)

ダイジェスト映像はこちら!

 

●アバンタイトル

ヴァイオリンの優雅な旋律が印象的で、毎週その日放送される『セーラームーン』の内容を語るセーラームーン(月野うさぎ)の声と共に流れてくる、期待感に満ちた楽曲です。『美少女戦士セーラームーン』でほぼ毎回使用された曲で、これを聞いた瞬間、ワクワクしながらテレビの前に座った…という方も多いのではないでしょうか。この曲がオーケストラの迫力ある音色で優雅に演奏された瞬間、会場全体の空気があたたかく、またひとつになった感動をぜひ味わってください。

●ムーンライト伝説

『美少女戦士セーラームーン』を代表する曲であることはもちろん、「アニメの曲といえば…」という時に必ずといっていいほど挙がる大ヒット曲です。女の子の強さ、純粋さ、信じる心が生み出す奇跡の力など、セーラームーンに描かれた様々な要素が凝縮した楽曲が、今回のアレンジで、よりドラマティックに生まれ変わりました。ビックバンド風のサウンドとクラシカルなサウンドが入れ替わりながら、セーラームーンの世界観を余すことなく表現しています。

●愛の戦士

『美少女戦士セーラームーンR』で、セーラー戦士たちと敵の「あやかしの四姉妹」が戦うシーンを彩った楽曲です。今回のアレンジは金管楽器のサウンドを強調することで激しさ、力強さを強調した曲調となっています。さらに色彩豊かに奏される弦楽器のパートが、それぞれの陣営の心情を表すように細かい音型で縦横無尽に駆け回っていくことで、大切なものを守ろうとするひたむきな強さも浮かび上がってきます。

●HEART MOVING

『美少女戦士セーラームーン』第1話~第26話までのエンディング・テーマとして使用されました。今回のオーケストラアレンジは旋律の優しさがより強調され、幸せな恋の結末を予感させる雰囲気に仕上がっています。ピアノも旋律を奏するなど重要な役割を担っており、透明感のあるヒロインたちの雰囲気を演出しています。

●プリンセス・ムーン

『美少女戦士セーラームーン』の第27話から第46話までのエンディング・テーマとして使用されました。アニメのエンディングでは鏡の中に浮かぶセレニティのシルエットが印象的でしたが、その世界観を表したかのような弦楽器の音を主体とした優雅なサウンドが特徴的なアレンジとなりました。また移り変わる情景を描いた歌詞を反映し、弦楽器と管楽器が次々と移り変わっていくのも印象的です。

●私たちになりたくて

『美少女戦士セーラームーン SuperS』第128 話~第140話のエンディング・テーマとして使用されました。今回の指揮を担当している吉田誠さんのクラリネット独奏を前面に押し出したアレンジで生まれ変わり、原曲を歌った藤谷美和子さんのやわらかな歌声を見事に再現しています。オーケストラは独奏を優しく支える静かなものになっていますが、打楽器が効果的に使われることで、力強さも見せてくれます。

●乙女のポリシー

『美少女戦士セーラームーンR』全話と『美少女戦士セーラームーンS』(第2話まで)のエンディング・テーマとして使用されました。当時もヴォーカルを務めた石田燿子さんの美しくも芯のあるヴォーカルは、セーラー戦士たちのイメージを見事に反映したものとなっています。オーケストラは原曲のサウンドに近いアレンジになっていますが、より細かく音型を奏し分けられることで色彩感が強められています。“どんなピンチの時も絶対あきらめない そうよそれがカレンな乙女のポリシー”という歌詞は、数々の強大な敵に対し、仲間を信じ、優しい心を忘れずに立ち向かい続けるセーラームーンを体現しています。

●“らしく”いきましょ

『美少女戦士セーラームーンSuperS』の第141話から第166話のエンディング・テーマとして使用されました。原曲はダンサブルなビートの効いた楽曲で、物語のメインがうさぎからちびうさへと移った『SuperS』のかわいらしさと恋する小さな乙女の心の成長が描かれています。ブラスサウンドを強調したオーケストラ楽曲に生まれ変わることで、いつも前向きに力強く戦い続けるセーラー戦士の姿が浮かび上がってきます。

●ウラヌス&ネプチューンメドレー

『美少女戦士セーラームーンS』から登場した、セーラームーンたち5人の戦士よりも強い力と違う役割を与えられた「外部太陽系戦士」、セーラーウラヌス(天王はるか)とセーラーネプチューン(海王みちる)の変身や戦闘時などに使用された楽曲のメドレーです。もともとセーラームーン達の楽曲よりもクラシックの要素が強められた“オトナ感”のあるサウンドが特徴的でしたが、今回はさらに壮大な“交響詩(*クラシックの楽曲ジャンルの一つで、標題を持ったオーケストラ作品を指します)”を思わせるアレンジとなって生まれ変わりました。透明感の中に力強さのある寺下真理子の音色はみちるの優雅さを見事に表現し、それをSUGURUの力強くもあたたかい音色がそれを包み込むことで、はるかとみちるの強い絆を思わせる絶妙なアンサンブルを聞かせてくれます。

●eternal eternity

『美少女戦士セーラームーンCrystal』の第3期「デス・バスターズ編」のエンディング・テーマとして使用されました。原曲はセーラーウラヌスの声を担当する皆川順子さんとセーラーネプチューンの声を担当する大原さやかさんのデュエットで歌われますが、今回は寺下真理子のヴァイオリンとSUGURUのピアノのデュオにオーケストラが壮大に絡み合うアレンジとなり、ウラヌスとネプチューンの間にあるゆるぎない愛、自らを犠牲にしてまでも過酷な使命を全うしようとする強さ、決意がつたわってきます。

●アイキャッチBGM

アニメ『美少女戦士セーラームーン』全話(第1~46話)で使用された、主人公月野うさぎがセーラームーンへと変身する際の曲をアレンジした楽曲です。CMに入るときとCMが開けるときに使用されていた曲で、コンサート当日にこれまでの演奏の感動をかみしめると同時に、次の部への期待がより高まるタイミングでこの“アイキャッチ”が演奏されたことは、ファンにとってたまらない演出でした。なお、番組内でセーラームーンにスポットがあたる演出を当日は再現しており、会場内を色とりどりの照明が照らし出し、音楽と光の見事なコラボレーションが行われていました。

●ムーン・プリズム・パワー・メイクアップ!

アニメ『美少女戦士セーラームーン』全話(第1~46話)で使用された、主人公月野うさぎがセーラームーンへと変身する際の曲です。大きな特徴としては同じ音程を重ねた音階の使用により、非日常の“不思議”感、期待感、戦いへの決意など、あらゆる表情が見事に表現されています。オーケストラで演奏されることで、重なり合う様々な音型がより立体的に浮かび上がり、変身の様子が一層鮮やかに目の前に浮かび上がってくるようです。

●Moon Revenge

劇場版『美少女戦士セーラームーンR』の主題歌として使われました。セーラームーンのテーマソングを数多く作曲した小坂明子さんが作曲を担当しており、今回のコンサートでもピアノで参加しています。この曲は映画のクライマックスを盛り上げるのに大きく貢献し、危機が迫る地球を救うために戦うセーラー戦士たちの戦いと互いを信じあう強い心を描いた場面と完璧にシンクロしていました。小坂の奏するピアノの輝きのある音色、抒情的な演奏が、オーケストラの奏でる無数の音の波の中で力強く浮かび上がり、困難にまっすぐに立ち向かうセーラー戦士たちを思わせるものとなっています。

●タキシード・ミラージュ

テレビアニメ『美少女戦士セーラームーンS』のエンディングとして第3話~第38話で使用されました。歌詞は原作者の武内直子先生、曲は小坂明子さんの作曲です。エンディングの映像ではセーラー戦士たち全員のドレス姿が描かれており、それにマッチしたクラシカルな要素たっぷりのロマンティックな楽曲になっていましたが、今回はピアノがメロディを力強く奏し、管弦楽がそれを盛り上げることでさらに壮大な曲想になりました。

●ラ・ソウルジャー

ミュージカル版の『美少女戦士セーラームーン』のテーマソング、さらに『美少女戦士セーラームーンR』の第88話でも使用され、セーラー戦士と敵である「ブラック・ムーン」の最終対決を力強く盛り上げています。セーラー戦士5人の力を集めたようなパワーを感じさせる情熱的で技巧的なピアノが印象的なアレンジとなり、ピアノ協奏曲を思わせる作品に生まれ変わりました。またオーケストラパートはブラスサウンドを主体としたアレンジとなり、ドラマティックさも強調されています。

●スリーライツ メドレー

『美少女戦士セーラームーン セーラースターズ』に新しく登場するセーラー戦士「セーラースターライツ」の仮の姿であるアイドルグループ「スリーライツ」が歌う楽曲《とどかぬ想い-my friend’s love》、《流れ星へ》の2曲をメドレーにしています。特に前者は電子音を巧みに取り入れたダンサブルなナンバーで、本来であればクラシックの楽曲へと編曲するのは非常に難しいものですが、リズム感の良さはそのままに、打楽器を効果的に使い、さらにメロディによって楽器を使い分けることで壮大なオーケストラ作品へと見事に進化させています。

●愛のStarshine

2014年のミュージカル公演から使用されている楽曲で、上演時はセーラー戦士10戦士が集合し、華麗なダンスと共に歌われました。旋律を管楽器が中心となって表情豊に歌い上げ、弦楽器はそれに溶け合い、また力強く盛り上げていくことで、戦士たちのキャラクターの描き分け、また歌い分けを丁寧に再現しています。

●MOON PRIDE

90年代に制作されたアニメよりも原作に準拠した物語となり、月野うさぎ役の三石琴乃以外の声優を一新するなど大きく生まれ変わったアニメ『美少女戦士セーラームーンCrystal』の第1期と第2期のオープニング・テーマとして使われました。今回のアレンジは弦楽器の優雅な音色とスピード感のあるテンポ設定によるサウンドが特徴的です。

●月虹

アニメ『美少女戦士セーラームーンCrystal』の第1期と第2期のエンディング・テーマとして使用されました。セーラームーンとタキシード仮面の力強く結ばれた愛情、互いを想いやる優しさを描いた楽曲で、『美少女戦士セーラームーンS』のエンディング・テーマであった《タキシード・ミラージュ》を想わせるロマンティックな作品になっています。木管楽器と弦楽器を主体とした柔らかいサウンドにピアノの透明感ある音色が絶妙に溶け合い、さらにパイプオルガンが荘厳な音色を響かせることで、月虹の幻想的かつ優しい雰囲気を美しく表現したアレンジになりました。

●ニュームーンに恋して

『美少女戦士セーラームーンCrystal』第3期のオープニング・テーマです。現代を生きる女の子たちを描いたようなポップさとキュートさのあるサウンドが特徴的で、原作に漂う幻想的な雰囲気も時折差し込まれており、ゆるやかな曲想でありながらも芯のある強さも感じさせてくれる楽曲となっています。オーケストラに生まれ変わることで厚みのあるサウンドになりましたが、旋律や伴奏音型が軽やかに奏されていくことで原曲の軽やかさは失われていません。途中のサックスによるソロも聞きどころです。

●セーラースターソング

テレビアニメ『美少女戦士セーラームーン セーラースターズ』のオープニング・テーマとして使用された楽曲です。短調で開始する『ムーンライト伝説』とは対照的に、全体を通して明るい曲想になっています。コンサートでは出演者が全員登壇したことで会場を大いに沸かせ、最高の一体感が生まれました。石田燿子さんの艶やかな声とオーケストラサウンドがマッチし、より輝きと力強さを増した楽曲に生まれ変わり、会場をあたたかさと感動で包み込んでいました。

 

当日ご来場が難しい方は、ニコニコ生放送でお楽しみください♪

■配信情報

「美少女戦士セーラームーン 25th Anniversary Classic Concert ALBUM 2017」発売記念イベント生中継

2017年12月26日(火) 開場:18:50 開演:19:00

http://live.nicovideo.jp/gate/lv309465858

 

■CD商品情報
2017年12月6日(水)発売
「美少女戦士セーラームーン 25th Anniversary Classic Concert ALBUM 2017」
定価:3,500円(税込)
KICA-3269~70
CD2枚組

■出演者
指揮:吉田 誠
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
声の出演:三石琴乃(セーラームーン/月野うさぎ役)
ゲストアーティスト:小坂明子、石田燿子、SUGURU(from TSUKEMEN)、寺下真理子

■収録内容

Disc1
M1.アバンBGM オープニングナレーション
M2.ムーンライト伝説
M3.愛の戦士
M4.HEART MOVING
M5.プリンセス・ムーン
M6.私たちになりたくて
M7.乙女のポリシー
M8."らしく"いきましょ
M9.ウラヌス&ネプチューン メドレー
M10.eternal eternity
M11.アイキャッチBGM

DISC2
M1.ムーン・プリズム・パワー・メイクアップ! 
M2.Moon Revenge
M3.タキシード・ミラージュ 
M4.ラ・ソウルジャー 
M5.スリーライツ メドレー とどかぬ想い -my friend's love-〜流れ星へ 
M6.愛のStarshine 
M7.MOON PRIDE 
M8.月虹 
M9.ニュームーンに恋して 
Enc.セーラースターソング